明治時代の花火「黒玉・直開き・出損じ」を読み解く|技藝百科全書より
明治22年の『技藝百科全書』では、花火がうまく開かない原因を「黒玉」「直開き」「出損じ」に分類して説明しています。 花火師の世界では古くから、失敗の原因を特定することが品質維持の基本だったようです。
明治時代の花火「早揚法」を読み解く|技藝百科全書より
「早揚法」は、通常の花火より打上までの手数を減らした打上方法です。これにより、通常の打上よりも数倍速く、連続して玉を揚げることができます。
明治時代の花火「仕込み玉底張り 並びに 仕上げ法」を読み解く|技藝百科全書より
花火玉の完成度を左右する最終工程──それが「底張り(留め張り)」や「仕上げ法」です。 長玉と丸玉で異なる処理が求められるこの作業は、安全な打ち上げのために欠かせません。
明治時代の花火「武蔵野の月変化戯れ龍」を読み解く|技藝百科全書より
「武蔵野の月変化戯れ龍」は、最初に美しい月が空に現れ、時間の経過とともにその月が龍へと変化するという構成の花火です。 視覚的な変化に加え、演出としてのドラマ性が加えられた作品で、観る者に深い印象を残します。
明治時代の花火「銀山」を読み解く|技藝百科全書より
「銀山」は、明治時代に作られた花火のひとつ。 開いた瞬間は一般的な菊のように見えますが、やがて銀色に変化する美しい演出を特徴とします。
明治時代の花火「五段瀧晴夜の眺」を読み解く|技藝百科全書より
「五段瀧晴夜の眺」は、5つの段階で展開される瀧のような火と、釣星と呼ばれる色とりどりの火花を組み合わせた複合型花火です。 明治22年刊行の『技藝百科全書』に詳細な製作手順が記録されています。
明治時代の花火「葉付葡萄」を読み解く|技藝百科全書より
「葉付葡萄」は、小菊のような花と連星(垂れ下がり色変化する星)を組み合わせた花火です。 連星は空に浮かぶ葡萄の房を演出し趣きがあります。
明治時代の花火「唐松」を読み解く|技藝百科全書より
「唐松(からまつ)」は、真菊と似た形状を持ちながらも、中心に三つの白焔を配置することで特徴を出した花火です。 中心に3点の白い光が浮かぶことで、通常の菊よりも個性的な演出が可能となります。
明治時代の花火「千輪遅れ真菊」を読み解く|技藝百科全書より
「千輪遅れ真菊」は、たくさんの小さな菊(千輪菊)が最初に開き、 その後、遅れて中央に真菊が開くという美しい演出が特徴の花火です。 この「遅れ咲き」の構造により、観る者に余韻を残す立体的な美しさを実現しています。
明治時代の花火「柳に蹴鞠」を読み解く|技藝百科全書より
「柳に蹴鞠(けまり)」は、柳のようにしだれる火花の中に、小さな丸い装飾「蹴鞠」が現れる構造の花火です。 その名の通り、日本の伝統的な遊び「蹴鞠」の姿を模した遊び心あふれる花火といえるでしょう。